Tuesday 20 March 2012

Facebookからメモ。



日本の学生を対象にキャリアに関するアドバイスを行っているI氏が、FBに以下の記事を掲載してコメントを載せた。

大学進学者、安定就業5割に満たず 高校は32% 
10年卒業・中退者、政府が推計

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819481E3EBE2E0878DE3EBE2E1E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2

以下、I氏コメント---------------------------------------------------------------------------------------------


Pアニキが書いておる。

「会社の門(内定)に向かう就活をして、内定が出ると情報交換をしなくなる就活をしていると、ミスマッチが増大するのは当然。やってみないとわからないのが仕事やけど、OBOG訪問を含めて会社の中身に向かう就活をしてほしい。それが「安定を創る」ということ。今ある面接(門)の向こう側にある仕事(中身)に、どれだけ肉薄できるか、取材できるか、それが自分のキャリアをデザインしていく最適なアプローチであると、断言する。」

「要はな、会いにいけ、可能なかぎり。
手を抜くな、自分のキャリアに。
足使え、頭だけで悩んでんと。
ちゅうこっちゃ。」

まさに同感。
ホンマの仕事は説明会場にもホームページ上にもないということやね。
実際に働く人を取材して、自分はどうその仕事をしているのか?
そのイメージがそこにあるか、ないか。
それが見えないままの就活していても「こんなはずじゃなかった」を
産み出すのみ。

感じたら即、動け!そこの本当の感動がある!


-----------------------------------------------------------------------------------------コメントここまで

ぼくはこれを受けて非常に複雑な気持ちになったわけで。
I氏には日本で新卒就職した頃からずっとお世話になっている。とても面倒見が良くて頼りになる、そしてとてもあたたかい気持ちを持った人で、上のコメントにしても学生のことを思ってのことだというのがよく分かる。一方で、ぼくはこの記事が気に入らない(困ったことに。

以下の長いコメントをする羽目になった。

-----------------------------------------------------------------------------------------コメントここから

こんにちは、Iさん。お世話になっています。すみません、生意気言いますね。しかもブログになりそうなほど長いです。ほんとに失礼します。

たぶんPさんの仰りたいのは就職後に期待と現実の乖離がないようにきちんと行動して準備しようということで、確かに仕事をするならずっと続けられるようなフィットのあるものが良いと思います。でもそこで長期に「安定就業」することってほんとに大事かどうかぼくには分かりません(3年勤めることは転職のための履歴書作りには大事ですが)。

しかし、すごく面白く打ち込めた仕事が数年経てば何の刺激もなくなるのって普通でしょう。もっと気持ちが向かう方向ができればそちらへ移ることって悪いことでしょうか。初め途方もないことに思えた仕事が余裕でこなせるルーチンになったとき、もっと言えば個人の力でどうにもならない勢いで会社がゆっくり沈んでいくとき、そこに居つづける理由は「安定就業」でしょうか。

この記事読んで非常に気持ち悪かったのは、3年もモチベーションが続かないくらいの業務デザイン(米英ではルーチンは安い人が数年入れ替わりでやります。あと同じことを海外外注できれば激安)や、派遣からキャリア始めたり数年で転職したりする方が多数派である「これからを担う人材」のキャリアに、企業や社会の状態が適応していないという問題よりも、タイトルだけ見れば「今の若者は仕事が分かっていなくて仕事を続けられない」という思い込みが強調されているかのように見えることです。

これらを踏まえた上で、キャリアの支援を行っているIさんやPさんの立場でどう行動していくかといえば、若い人が安易に希望だけ抱いて就職して「こんなはずじゃなかった」となるのではなく、相手をしっかり調べて自分の人生戦略を立てて、自分の人生に責任持とうってアドバイスすること。これは分かるつもりですし、人を勇気付けられるお仕事を尊敬します。ただ、やっぱりPさんの仰る行動を起こすにしても、その目的は「安定就業」じゃなくて良いと思うのです。

まだ三十路そこそこの若造で、あちこちふらふらしている状態なので偉そうなことを言ってて恐縮ですが、また帰国する際にはごはんなど一緒させて頂ければと思います。そのときにはどうぞよろしくお願いします。
-----------------------------------------------------------------------------------------コメントここまで

安定してなくても良いよ。自分に嘘つくよりずっと良い。と今は思う。

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